現代美術の巨人ヨーゼフ・ボイスが他界して10年にあたる1996年1月を迎えるに
あたり、私たちは再度ヨーゼフ・ボイスを検証する機会を用意した。今日的な視点か
らしても彼が提唱し、実践していた「拡大する芸術概念」「社会彫刻」という考え方や
非権威的でグローバルな「自由国際大学」の活動は注目すべき、まさに生きた彼の
コンセプトであると言える。今回のプロジェクトはボイスを単に作品としての回顧展で
はなく「拡大する芸術概念」の今後の可能性を探っていく一つの社会装置なのである。
( ヨーゼフ・ボイスと10年プランナー : 村上 タカシ )
展示:「ヨーゼフ・ボイス マルチプルポスター展」1996/1/20-2/29
(杉並区立和泉中学校・セシオン杉並・杉並区区役所1階ロビー)
協力:清里現代美術館・(財)川崎市市民ミュージアム
展示:「1984年ボイス・東京ー撮影 宮本佳紀」1996/1/20-2/29
(杉並区立和泉中学校・セシオン杉並・VA nishiogi)
シンポジウムT:「ヨーゼフ・ボイスと20世紀ドイツの経験」1996/1/20
(杉並区立和泉中学校)
「ドイツ冬の樫 ボイスの生・ボイスの死」 山本和弘(栃木県立美術館)
「J・ボイスとA・キーファー 批判精神のゆくえ」 荻原佐和子(セゾン美術館)
「社会彫刻とは何か」 河西善治(人智学出版社)
「ミュンヘンPA(ペタゴーギッシェ・アクツィオーン)遊びのエコロジーとボイス」
木下 勇(千葉大学)
コメント1 シューティーべリング育子(中野区中野第9中学校)
コメント2 村上タカシ(美術家)
司会:長田謙一(千葉大学)・村田 真(美術評論家)
シンポジウムU:「<拡張する芸術概念>と日本」1996/1/21(セシオン杉並)
ボイスと「拡張する美術館」田中幸人(埼玉県立近代美術館)
ボイスと「拡張する学校」村上タカシ
パブリックアートとボイス 北川フラム(アートフロントギャラリー)
メセナとボイス 伊藤裕夫(メセナ研究家)
コメント1 及部克人(武蔵野美術大学)
コメント2 鳥山千尋(杉並区役所)
司会:村田 真・長田謙一
シンポジウム・コーディネーター:長田謙一
講演とパフォーマンスと提案
講演T:「1984年ボイス・東京」1996/1/23(VA nishiogi)
講師:松本夏樹(図像学者)・宮崎佳紀(写真家)
司会:石黒敦彦(“来るべき芸術”のためのワークショップ)
パフォーマンス:伊藤キム+輝く未来
講演U:「ヨーゼフ・ボイスと10年」1996/1/28(荻窪タウンセブン会議室)
講師:針生一郎(美術評論家)
講演V:「メディアとボイス」
講師:橋本典明(アーティスト)
司会:村上タカシ
ワークショップ:「直接民主制の可能性」 宮前正樹(アーティスト)
提 案:「アーツ・センター構想」村上タカシ
※同時開催:「555 Arts And Act 展」1996/1/16-2/4(シナプス画廊)
「世界の教科書展」1996/1/30-2/3(セシオン杉並)
「ヨーゼフ・ボイス」関連連続レクチャー(VA nishiogi)
主催:<ヨーゼフ・ボイスと10年>実行委員会
共催:杉並区教育委員会
協力機関:清里現代美術館/(財)川崎市市民ミュージアム/VA nishiogi/
タウンセブン/“来るべき芸術”のためのワークショップ/FIU JAPAN/シナプス画廊
助成:芸術文化振興基金
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